本を読むことが大好きだった少女へ

日本から帰ってきて3日が経つ。

三軒茶屋のTSUTAYAで手に取った西加奈子の乳がん手記を読みはじめて、はっ。
という間に2日とかからず読んでしまった。

最初は、胃がんの母にも読みおわったら勧められるかな?と思いながら。
海外で暮らすことでの視点に共感しつつも、こっち側も当然の当たり前になりつつある感覚にもハッとさせられながら。彼女の淡々と語る8ヶ月の抗がん剤治療の工程に激しく身体を反応させながら、涙しながら読んだ。


本の感想はすっ飛ばして、読み終わって一番にしみじみ思ったのは、


『私は読書が好きだったんだった!!!!』

ってことだった。


日本で学生の頃、一度ページを開いてしまうと止められなくて、朝方まで。。。読みきるまでベッドの中で読んでる子だった。
なんと20年ぶりくらいにその感覚にどっぷりはまって、時間を忘れて本を片手にお風呂に入ってた。

思い返しても、ここ数年小説を手にする機会はないし、好きだった作家さんの新刊を目にすることもないし、そもそもハワイにふらっと立ち寄れる活字を扱う本屋はない。
日本の駅にあるようなちょうどいいサイズの本屋さんで、ぐる〜っとひと回りして目に留まった本を買って帰る。ってことが海外で暮らしていると一番恋しいこと。それと無印も同様に(笑)


読みながらメモしたり、付箋をしたり、、なんていう自己啓発系の本でもなく、エビデンス系の本でもHow To本でもなく。小説やノンフィクションが大好きだ!!!読んでる間は本の世界にいるんだけど、並行して自分が何を感じているかを意識してる小さな余白があるのがとっても刺激的。
なんとな〜く捉えがたいけど感じている『何か。』を本を閉じた時に考えたり、感じ直したり、言葉に変換させたり、、、そんなことを私は高校生や大学生の頃から飽きもせずやっていたんだわ。

なんだか自分の原点に出会いなおした気分。
すっごく嬉しかった。

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